風戸裕の短すぎた生涯[1]第1章 誘導ミサイル「噴竜」① 2014/12/12 「息子の生きている姿はもう見られないのか…」初老の男は突然湧き起こった思いに息をつめた。寒気を感じ、男は隣に座る妻に自分の体を寄せた。身を乗り出してサーキットの一点を見つめ、胸の前で手を組み合わせていた妻の体は震えていた [...続きを読む]