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vol.7「いまや桜は入学式から卒業式のイメージ」

 今年も桜の開花が宣言され、「花見を何日に設定しようか」と思いをめぐらせていませんか。

 入学式のイメージは満開の桜の下で記念写真。という勝手な思い込みを持っていて、たしかに子どもの頃には、入学式の看板が立てられた小学校の校門前では桜が満開になっていました。

 もっとも、これは東京あたりの開花時期がそうなのであって、九州、四国や東北、北海道などは、開花時期が前後するわけですから、同じイメージでもないそうです。

 そうだとしても、東京にいてここ数年気づくのは、入学式の頃では、よくて葉桜、早い年は完全に散ってしまってただの新緑の木になっているということです。

 たしかに、東京の開花時期とされる3/25(1981~2010の30年平均)に対して2013年から、3/16、3/25、3/23、そして今年は3/21と少々早かった。最も早かったのは2002年。最も遅かったのは1984年と近年、早まる傾向は否定できないでしょう。おまけに2013年や2015年のように、以前はあまり見られなかった、春先の爆弾低気圧による台風並みの暴風雨が、花を散らしてしまうことも珍しくなくなりました。

 温暖化が進むと、「桜の花をバックに子どもの入学式の写真を」というのは、過去のイメージということになりそうです。

 今年も開花日は3/21と早めでしたが、その後寒い日が続いて3/31満開と意外に長もちしています。あと一週間おだやかな日が続けば、桜の入学式となりますかどうか。

樋口琢生
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東京生まれ。1989年より早稲田編集企画室ルポ班に在籍。週刊誌記者、ガイドブック編集、単行本制作などに携わる。登山、キャンプ、カヌー、自転車などアウトドア全般が趣味。