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vol.31「イギリスのEU離脱はそれほど悪いか?」

 袋叩きになっている。どうして仲良しだったEUをイギリスは離脱するのだ。メルケルは「離脱していいとこ取りしようとしても、それは許さない」と、かつてのワイマール共和国のように強硬にイギリスを糾弾する。

 しかし少なくとも日本にEU批判はできないと思う。その一つに、EUの消費税は20%以上が条件である。消費税が高いのは、途上国や難民を救済するために、多額の税金がかかるから。豊かな人は税金をたくさん払いなさいと、これはEUの最低限の基本合意でもある。日本はどうか。8%の消費税を10%に上げられなかった。「そんなことしたら、不景気になる」

 とんでもない、EU諸国は20%の消費税を払って、不景気のどん底になっても、難民救済しようと、それが政策なのだ。日本はその爪の垢でも煎じて飲め。

 この1年でドイツに50万人、その他合計で100万人の難民がEUに入り込んだ。アフガニスタンやイラクからが多い。さて日本がこの1年で受け入れた難民は1000人程度。1千分の1の話だ。難民救済は少子化対策の一環でもあるのだが、日本は「日本語の話せない人は認めない」と強硬に拒否する。そのくせ国内に200万人もの老人生活保護を飼育している。それは世界ワーストの少子化と、ワーストの老人化社会ということだ。

 近い将来間違いなく、日本は所得税も消費税も拡大せざるを得ない。それでも今のように鎖国状態するなら、日本はイギリス以下で、イギリス批判できる立場にない。

 イギリスは、ホームレスの救済など飽き飽きしてきた。難民ホームレスは自分でどうにかしてくれと言っている。「ゆりかごから墓場までは、自分たちの保障であって、難民には保障したくない」という。だから脱退した。ノルウェーなども最初からEUには参加していない。

 EUとはドイツの描いた壮大な夢なのか、空想科学と馬鹿にされる絵空事なのか。ヨーロッパは緊急事態である。しかし日本とはどこまでものどかな田舎で、廃止した方がいいといわれた憲法の定数違反の参院選をダラダラやっているし、続く都知事選など誰がやっても変わりないものに、延々と沿っていく。なんだかあくびが出る思いがする。(sp)

週刊誌グループ
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男性週刊誌、女性週刊誌、写真週刊誌など大手出版社編集部の契約記者として、第一線で取材執筆活動をおこなっているライター集団。政治、事件、皇室、芸能、実用、人物インタビューなど守備範囲は多岐にわたる。早稲田編集企画室の中核。