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“誤解、誤訳、誤報” 御免!「中国ニュース珍カシャ通信」:親の医療費のために物乞いをする薄幸なJK、実は40過ぎのおばさんだった

中国の町中では、よく物乞いを見かける。とはいえいわゆる“乞食”といった貧しい身なりではなく、服装はいたって普通で、路上にひざまずいてうなだれ、その前に自分が困っている事情を書いた紙を置いて、哀れみを乞うている。

体操服姿の女子学生(中国の中学高校は一般的に体操服が制服)らしき人物が「街に遊びに着たらお財布を盗まれてしまいました。バス代の10元をめぐんでください」といったものや、バックパッカー姿の若い男が「お財布を盗まれました。故郷に帰る列車代400元が必要です」などといったものもある。

また、乳飲み子を抱いて「貧しくて赤ちゃんのミルク代もありません」といったのもよくある。

まあたいていは詐欺で、同じ人物が場所を変えてあちこちで同じように物乞いをしたりする。

今回発見されたのは、両親の医療費のために物乞いをしていた女子学生。家が貧しく、両親は病気にかかっていて、心ある人は助けてくださいといったもので、通りかかった人たちの中には、かわいそうに思ってお金を恵んでいく人も少なくなかったという。

道端で物乞いをする“女子学生”。すぐ脇に路上市場があることから、買い物客が財布を開けたついでに恵んでもらおうという魂胆かと思われる

ネットに流れている映像を見ると、運動服にリュックを背負い、メガネをかけた女子学生の前に置かれた紙には、自分が貧しい地区に住み、父親には障害があり、家の面倒を見るはずの母親は精神病を患い、そのために彼女はこうやって街で物乞いをしているということが書かれていた。その脇には、戸籍謄本の写しが置かれ、それを以て身分証明証としていたという。

話しかけられ、荷物を片付ける“女子学生”。若作りをしているものの、近くで素顔を見ると……

ところが、ある男性が近くに寄ってこの女学生を間近に見てみると、女子学生どころか、40歳過ぎのおばさんだった。この男性が彼女に事情を聞こうと質問をしても答えず、役所に一緒に行って生活保護申請の手伝いをしてあげると言うと、この女性は荷物をまとめてそそくさとその場を離れていった。

この手の話は中国に腐るほどあるはずなのだが、なぜか騙されてお金を恵んでいってしまう人もけっこう多い。単に間抜けが多いのか、それともお人好しが多いのかよく分からないが、中国人の意外な一面である。

About 佐久間賢三 (40 Articles)
週刊誌や月刊誌の仕事をした後、中国で日本語フリーペーパーの編集者に。上海、広州、深圳、成都を転々とし、9年5か月にもおよぶ中国生活を経て帰国。早稲田企画に出戻る。以来、貧乏ヒマなしの自転車操業的ライター生活を送っている。