新着記事

“誤解、誤訳、誤報” 御免!「中国ニュース珍カシャ通信」:新学期開始も女子寮のトイレ工事が終わらず、大学側が支給したものとは!?

日本同様、中国でも9月1日は新学期の始まりである。しかも、中国は9月から新たな学年が始まるため、学校には新入生たちも大勢入ってくる。

中国の大学は一般的に全学生がキャンパス内にある学生寮に住むことになっており、大学の4年間、1部屋2〜4人で共同生活を送ることになる。

中国東北部の吉林省の省都・長春市にある長春理工大学も、8月末の新学期開始前には大勢の学生を迎えたのだが、大きな問題があった。ある女子寮のトイレ工事がまだ終わっていなかったのである。

まだしばらく終わりそうのないトイレの改修工事

そこで大学側は、この寮に住む女子大生たちにプラスチック製のバケツを支給した。小さい方はこれで用を足し、大きい方は寮の外にある別の建物のトイレを使えというわけである。

ちなみにこの工事、夏休み期間中から始まっていたのだが、工事終了は9月半ばを予定しており、もともと新学期までには間に合わなかったのだという。

大学側はあくまでも臨時の措置だとしているが、この寮に住む女子大生にしてみれば、たまったものではないだろう。

赤い色がなにやら意味深な、大学側から支給されたバケツ。フタ付きなのは、匂いが漏れ出さないためか

ちなみに中国の都市部、例えば上海などでは、古くからある長屋街の家屋にはトイレがなく、馬桶(マートン)と呼ばれる大きなオマルに用を足して、朝になると家の外に出しておくと、専用の洗浄員が中のものを捨てて洗って返してくれるというシステムになっていた(今も一部残る)。
なので、バケツに用を足すのは、ある意味、中国人にとってはお馴染みのことだったわけだ(若い人はそんな経験はほとんどないだろうが)。ただし、用を足したあとのバケツの中身の処理方法については、報道では触れられていない。

不運にもこの寮に住むことになった女子大生たちの中で、本当にこのバケツで用を足す勇気のある子がいたのだろうか。

About 佐久間賢三 (40 Articles)
週刊誌や月刊誌の仕事をした後、中国で日本語フリーペーパーの編集者に。上海、広州、深圳、成都を転々とし、9年5か月にもおよぶ中国生活を経て帰国。早稲田企画に出戻る。以来、貧乏ヒマなしの自転車操業的ライター生活を送っている。