vol.6「危険な無灯火走行がいまだに多いのはトヨタや日産の怠慢が原因!?」
一日でもっとも交通事故が多いのは午後4時から6時の間だから、自動車のヘッドライトを早期点灯しましょうという「おもいやりライト運動」が日産自動車のサポートで展開されている。しかし、キャンペーンが始まって久しいのに早期点灯どころか、いまだに夜間でも無灯火走行しているクルマを見かけるのは何故だろう。
無灯火走行しているクルマのほとんどは自発光式のインパネを装備した車種だ。これはパネルの裏側から常時照明していて昼間でも見やすいため、トヨタのセルシオが初めて採用してから高級車を中心に普及し、最近ではメーカーやグレードを問わず標準装備されつつある。
昔のインパネはヘッドライトのスイッチと連動して照明する、暗くて見えない時にONにするタイプだった。だから暗くなればヘッドライト(もしくはポジションランプ)を点ける必然性があり、無灯火に気づかないことはあり得なかった。
だったら、無灯火を知らせるウォーニングランプを付けろと思うわけだが、実は最初から付いている。ただし、ライトが点いていることを知らせる「消し忘れ警告灯」。
ユニバーサルデザインとしてもこのマークは非常に解りにくく、かつ小さく、色も緑色で警告を受けていると感じない。このランプの存在と意味を理解しているドライバーがどれだけいるだろうか?
事実、筆者も早くからその存在に気づいてはいたが緑色だったからさほど不安感がなく、マニュアルを読んで理解したのは数年後だった。実際無灯火に気づかず走ってしまったこともあった。聞けばクルマ好きの知人も同じことだった。
「おもいやりライト」運動も大切だが、トヨタ、日産は業界のリーダーとして無灯火を防止するようなクルマの改良と正しい使用法の啓蒙に即刻、力を注ぐべきでは? でもどうせ、自動点灯ヘッドライトなんてのが搭載されるのを待って、高価な新型車を買わされ、普及するまで10年はかかるのだろうな。