「なんで、君はそんなヌルいことばかりやっとんのじゃ〜」
「早稲田企画でブログをつくるから書いてみたら」と先輩に軽い感じで誘われて、「はい」と了承したものの、ネタがない(汗)。
ちなみに、僕が記者として携わっている週刊誌のプラン会議でも、ネタを出せないので、会議前夜は毎週、怯えています(大汗)。
今週も、先輩の叱咤激励で1週間がはじまった。
10月某日 くもり
「なんで、君はそんなヌルいことばかりやっとんのじゃ〜」(先輩)
「今週はなにやるの?」(先輩)
「まだ決まってないでちゅ〜。でも……」(僕)
言い訳したのがマズかった。
「なんで、君はそんなヌルいことばかりやっとんのじゃ〜!」(先輩)
ドゴーン! 落雷発生。
そんなヌルいことばっかりやっているわけじゃない、と思って、手帳を見返した。この仕事をはじめてから何度となく先輩方から、「記者は足で稼ぐもの。汗水垂らし、靴の踵をすり減らした結果が記事に反映されるんだ」との記者の基本姿勢を教わった。手帳の1ページ1ページには、記者としての足跡が刻まれているはずだった。
一例を紹介しよう。詳細は割愛しますが、だいたいこんな感じ。
《自宅→編集部(電話取材)→新宿(居酒屋で知人と飲む)→自宅》
ガーン。自宅と学校、バイト先を往復する大学生と同レベルじゃないか。わー恥ずかしい。
結果、その週は原稿を1行も書かずに終わった。
ケツに火がついてきた。ヤ、ヤバい。だけど、「焦りは禁物」とも先輩は教えてくれた。深夜、自宅で発泡酒をプシュ。テレビをポチッ。録画した番組を観よう。
10月某日 くもり
「(AC/DCは)似たような曲調はあるけど、似た曲はない」(音楽評論家の伊藤政則氏)
音楽番組『洋楽主義』(WOWOW)のAC/DCの特集を観た。僕はロックが好きなだけで詳しくない。AC/DCに関しても何枚かCD持ってるくらいのレベルだ。ポイントはズレているかもしれないが、AC/DCは、骨太ロックの代名詞的存在だ。デビューから40年以上が過ぎた今も、第一線で活躍しているから、メンバーはもう50〜60歳代。
今年はショッキングなニュースでも、AC/DCの名前が世間に知れ渡った。4月、リズム・ギターのマルコム・ヤング(61)が健康上の問題を理由に脱退したのだが、「マルコムは認知症」と報じられたのだ。その後の9月、マルコムの認知症を家族が認めたことは、Yahoo!ニュースのトピックスにもなった。
この番組によると、’80年リリースの『BACK IN BLACK』は世界で累計5000万枚の売上を記録し、アルバム販売数世界2位! 1位は故マイケル・ジャクソンの『スリラー』とのこと(ソニーミュージックのマイケルのサイトによると、『スリラー』は全世界累計1億400万枚強のセールス)。
番組で解説をしていたのが音楽評論家の伊藤政則氏。終盤、伊藤氏は、AC/DCがロックシーンに残した功績についてこう評価した。
「基本要素としては基本的なことしか入れていない。そこで、オリジナルな音楽を作れるバンドってAC/DCしかいないじゃないですか。似たような曲調はあるけど、似た曲はない、これってやっぱ天才じゃないですか。これロックじゃないですかやっぱり、AC/DCイコールロックですよ」
伊藤氏の言う通り、AC/DCは「似たような曲調はあるけど、似た曲はない」という気がする。そして番組を観終えた。AC/DCは理屈抜きにスゴいと思いながらウトウトしてきた。
ヤバッ、オチもなければネタもない。