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自転車編 第2回「ロードバイクが欲しい!」

 ダイエットに必要なのは少し食べる量を控えること。そして、軽く汗をかく程度に毎日、体を動かすこと。これに尽きる。でも、こんな簡単なことがなかなかできないから、みんな苦労しているんだ。

 健康のために自転車(ただしママチャリ)で河川敷の自転車専用道を走るようになって約1カ月。体重も落ちてきたし、体力もついてきた。体も少し引き締まって精悍な顔立ちになった。(と思う)

 ダイエットで一定の目標を達成したら、そこからが肝心で、“いかにして継続していくか” である。これがむずかしい。自転車専用道ばかり走っていて少し飽きてきた。これは継続の危機である。そこで、「自転車で通勤できないだろうか」と考える。いつもはクルマで通う片道約38km。所要時間およそ1.5時間。自転車なら時速20km/hで所要時間2時間強といったところか。自転車通勤の距離としてはちょっとHeavyである。でもまあ、雨の日には乗れないし、気持ちと時間に余裕のあるときに、週2、3回くらいを目標とした。

 自転車はどうする? やはり壊れかけのママチャリではしんどい。しかたがないから安いロードバイクでも買おう。

 自転車という趣味は走ることを楽しみながら痩せられる。健康的なうえに環境にやさしくエコでもある。一方で自転車本体やパーツ、ウエア……。買うべきものもそうでないものも、数えあげたらきりがない種類のアイテムがあって、どれもファッショナブルでカッコイイ。だからこそ大人でもハマるわけだが、どれもこれも高価で、とにかく底なしにお金がかかるので財布にはちっともやさしくない。

 資金不足の私としてはできれば、こんなブームに乗りたくはないが、ときにはカタチから入ることも大事である。通勤に使うとなると機能性や耐久性、安全性も重要なファクターだ。

今年もお台場海浜公園で開催されたシクロクロス東京2014大会当日のコンディションは大雪

今年もお台場海浜公園で開催されたシクロクロス東京2014大会当日のコンディションは大雪

 なんとかリーズナブルな値段で手ごろなスポーツバイクをと、COLNAGO、PINARELLO、LAPIERRE、TREK、Cannondale、SPECIALIZED、ANCHOR、Panasonic、など人気ブランドのロードバイクをスポーツバイク専門店の店頭、メーカーのカタログ、HPでチェックした。ロードバイクは最低でも10数万円で、これらはあくまで最低ランク。使われているパーツがショボいのでできれば買いたくない。欲しいなあと思えるバイクは、なんと40~50万円もする。もちろん100万円以上のレースで使われるような最高ランクのモデルは必要ないのだが……。

 いろいろなメーカーのカタログを見ているうちに、ロードバイクよりも「シクロクロス(cycrocross)」という競技カテゴリーのバイクのほうが自分には適していると気がついた。主に舗装された道路を走るのが目的のロードバイクに対して、シクロクロスは舗装路はもちろん、未舗装の砂、泥、雪など、あらゆる路面条件で走る競技なので、タイヤ幅も比較的広く、ブレーキも泥のつまりにくい構造のものが使われる。

 もともとロードレースの選手たちが冬場のトレーニングのために野山の障害物を乗り越え、悪路を走破する(時には車体を担いで走る場合も)というクロスカントリーレースのためのバイクなのだ。ハンドルやフレーム形状はロードとほぼ同じなのだが、タイヤやブレーキ、ギア比などはオフロード(マウンテンバイクなど)に近い設定となっている。ただでさえ自転車にとっては劣悪な日本の道路事情において、時速20~30km/h程度で走るにはちょうどいい。

 そこで各メーカーのシクロクロスバイクをチェックしてみると、フレームの材質やパーツによるグレードもほとんど選択肢がなく、さほど目移りすることもない。自転車通勤を目的として自転車探しを始めて約1カ月。ようやく欲しい自転車のイメージがおぼろげに見えてきた。最終的に候補に残ったのは、Panasonicのクロモリ(クロームモリブデン鋼)フレームのシクロクロスバイクで価格は20万円だった。これならなんとか手が届きそうだ。

 しかし、購入資金が準備されているわけではない。あいもかわらずママチャリで自転車道をひた走りながら、この目標額に向かって貯金する日々がさらに続くのだった。
(つづく)

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樋口琢生
About 樋口琢生 (29 Articles)
東京生まれ。1989年より早稲田編集企画室ルポ班に在籍。週刊誌記者、ガイドブック編集、単行本制作などに携わる。登山、キャンプ、カヌー、自転車などアウトドア全般が趣味。