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vol.16「 高齢者殺害で、名古屋大学女子学生(19)の偏差値の陰に人格障害」

 中学生の頃から自宅に斧を隠し持っていた。高校時代に同級生男子に有毒タリウムを飲ませて失明させた。大学時代はしきりに「人を殺してみたい」とツイッターに投稿して、ついに実行してしまったのが、昨年12月だったという事件。このような少年犯罪に、「頭の中に悪魔が棲んでいる」と精神科の医者は分かりやすくいう。治療の方法がない、説得しても理解できない。

 しかしこの容疑者の高校時代の「失明事件」は、犯人を特定できないままスルーしてしまったらしい。むしろ被害者の親は「お母さん、息子さんに変なものを食べさせたのではないですか」と、疑われた可能性すらある。気の毒だ。

 彼女の祖父は国立大学の物理学教授で、厳格な高学歴の家庭だったが、偏差値さえよければ親は子育てに成功したと思い込んだか、自宅に斧を隠し持っていても、気がつかなかったのだろうか。部屋にカギをかけて親の目を盗むことくらいは簡単だったとしたら、親子関係は崩壊していると思わざるを得ない。

 どこかで彼女にまともに向き合って「考えが間違っている」と指摘できた大人はいなかったのだろうか。それが何だか嘆かわしい。

 未成年とはいえ、刑事事件の運用は18歳以上では成人と同等になった。中学高校生が同様な殺人事件を過去に起こしたが、17歳以下では、数年の保護観察の後に社会復帰している例が多い。ならば、19歳の彼女には理由の如何を問わずに、厳格な刑事罰が適用され、長期服役が妥当なところだろう。(sp)

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