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vol.3「自分には息子がいないからオレオレ詐欺にあわない」というのは大きな勘違い!

「オレオレ詐欺」や「架空請求」などのいわゆる「振り込め詐欺」の被害額が今年9月までで400億円を超えた。このペースで増加すると、過去最悪だった昨年の489億円の記録を塗り替えることは確実だ。「オレオレ詐欺」の被害にあった、電話がかかってきた、というニュースがあとを絶たないのに、「自分には息子がいないからだまされない」と他人事のように思っているなら、大きな勘違いだ。「振り込め詐欺」の手口は、予想以上に進化しているのだ。

「東京五輪にアフリカ諸国が国を挙げて援助しているの知ってますか? 総額5千億円程度ですが、いわば逆ODAのようなもの。日本政府としては、その援助に対して年率6%程度は還元しています。じつは一口10万円から協賛することができるんです」

 なんていう話がある。あるいは、

「環境資源には、太陽光が最終的な手段になっているのはご存知ですよね。家庭用のSハウスとかD建設がソーラー発電システムを販売していますが、あれは還元率が低いんです。どうせなら、公共事業体が北海道や九州で展開している大規模ソーラーに投資してみませんか?」

 という話ならどうか。最近では、こんなものもある。

「エボラウイルスは、人類の数を減少させるための自然界からの逆襲だといわれています。その治療に本気で取り組んでいるのはEU諸国だけなんです。実はこの研究プロジェクト支援に応じると、緊急感染などの場合に、優先的に有効なワクチンの接種が適応されます。日本政府では、○○大臣が推進派です。エボラに恐怖を感じているなら、これに協力しましょうよ」

 ぜんぶインチキである。

 詐欺の手口は日進月歩。仕掛け人は毎日ニュースのチェックを怠らず、ネタには事欠かない。時事のニュースを話題に「こんな話は常識だけど、もちろん知ってますよね?」とカモの自尊心を刺激し、ケムに巻く。そして、ありえないような儲け話に対する警戒心を削ぎ、いますぐ乗らなきゃ損! と追い込みをかける。

「息子の損失に親が補填する」のはもちろん、「ロトの当たり番号が提供される」「馬券の当選が分かる」あるいは「パチンコの出玉機種を教えてくれる」などなど。「長寿のエキス」「蜂蜜の販売」など手口には限りがない。

 被害額が過去最悪ペースを続ける背景には、こんな詐欺師の暗躍がある。あるベテラン詐欺師によると、「オレはだまされるはずがないと頑なな人ほどコロッといく」のだという。儲け話には要注意である。(sp)

週刊誌グループ
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男性週刊誌、女性週刊誌、写真週刊誌など大手出版社編集部の契約記者として、第一線で取材執筆活動をおこなっているライター集団。政治、事件、皇室、芸能、実用、人物インタビューなど守備範囲は多岐にわたる。早稲田編集企画室の中核。