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vol.26「ノーベル賞受賞者の、おカネとか夫婦愛とか」

 今年の医学生理学賞は山梨出身の大村智さん。若い時代には大学職員の給料を全部資料購入に使って、家計は奥さんがそろばん塾を開いて賄っていたと、逸話が残る。ところが伊豆の土から合成薬を発見し、それを特許(アメリカの製薬会社との合弁特許)にした頃から、収入が激増する。

「過去に薬品の特許料だけで、北里大学に280億円が入ったといわれます。彼自身にはさらに大きな金額。世田谷の一等地に戸建てを建てたし、趣味に至っては美術品のコレクター。美術館や温泉施設などの私財はすべて地元に寄付してしまいました」(地元紙記者)。

 実は昨年のノーベル賞青色LED発見の中村修二さんも、勤務先との特許料争いで8億円をゲット。「日本の企業なんかに勤務していては研究なんてできません。日本人は日本語など辞めて、皆英語で海外企業と産学協同していくべきです」と、はっきり言い切る。発見の対価に高額ギャラ。いまどき貧乏研究者などいない。

 ニュートリノの梶田隆章さんは、’02年ノーベル賞、小柴昌俊さんの後継者だ。「あと数年したら、もう一つノーベル賞取れますから」という当時の小柴予言は見事に的中。

 その小柴さんでさえ、「若かりし時代は、アメリカ留学で研究予算の獲得の知恵を身に着けました。当時文部省から年間5億円の予算を獲得して岐阜の研究施設(カミオカンデ)でノーベル賞。当時の東大物理ゼミでは、《予算はみんな小柴チームがもっていくから》とやっかまれるほどでした」と記者。

 今回ノーベル賞の梶田さんは、埼玉出身で千葉勤務(東大宇宙研)なのだが、自宅は富山で単身赴任だとか。岐阜のカミオカンデ勤務時代に、家族はそこへ引っ越した。

「会見を見ればわかります。80歳の母親があれだけ嬉しそうに息子を語れば、妻は遠慮がちになりますよ。嫁姑の関係は、夫婦の実家(共に埼玉)と夫婦の自宅(富山)くらいの距離感がいいのかも」(記者)

 ノーベル研究者といえども、案外平凡なところに悩みがあるもの。(sp)

週刊誌グループ
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男性週刊誌、女性週刊誌、写真週刊誌など大手出版社編集部の契約記者として、第一線で取材執筆活動をおこなっているライター集団。政治、事件、皇室、芸能、実用、人物インタビューなど守備範囲は多岐にわたる。早稲田編集企画室の中核。