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vol.13「東欧のグルジアで、代理出産する新ビジネス」

 卵巣がない女性には「卵子提供」。子宮がない女性には「代理出産」。共に日本では非合法になっているが。昨年タイで某若者が15人くらいの赤ん坊を代理母に出産させた。モラル違反に問われて、現地ではこの治療が凍結されたままらしい。そこで医療エージェントは、代理母が可能な国を探して、メキシコ、インド、ネパール、もちろん米国カリフォルニアも可能なのだが、グルジアでこの診療を始めた。

 旧ソ連の東欧である。カトリックの歴史国家だからこそ、博愛精神の元に、子供の産めない夫婦に代理母を。合法化されている。それと、不景気な女性就労の一端にと、代理母に150万円ほどの謝礼が払われる経済援助も兼ねているとか。

 需要は増えているらしい。卵子提供女性はリストの中から、日本人女性、中華系タイ女性、現地グルジア女性など選択して、夫の精子と体外受精。それを代理母に移植して10カ月。高級外車1台ほどの医療費になる。

 近い将来にはどうなるか。人工子宮が医療機器として使われるのが10数年ほど先。そうなれば代理母は不要で「卵子提供」だけの医療でことが足りる。これは従来のタイの産科医療で十分だ。

 先日は国内の30代の女性が、10年前の自分の凍結卵子を使って妊娠出産した。彼女は10年前に卵巣腫瘍の手術をしたときに、採卵して凍結保存していたという。こうした事例には国内でも応じる産科があるが、健康な女性では適応されない。

 この年末年始に、女優の中越典子(35)、国仲涼子(35)、米倉涼子(39)が相次いで結婚発表したが、この年齢での妊娠出産は「すでにギリギリ」と産科ではいう。晩婚化が進む中での、出産医療の多様化というべきか。しかし自然妊娠に勝るものはないはず。(sp)

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