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リベンジ編④「第3〜4週・年の終わりに」

 いよいよダイエット3〜4週めにさしかかっている。クリスマスは仕事で家に帰れず、高カロリーな食事を口にすることもなかった。そのかわり、まともな食事ができないから、食欲が満たされず仕事をしながらの間食につい手を染めてしまう。おまけに、ずっと仕事場にいるため、通勤に取り入れたウォーキングができない。いろんな意味で仕事のしすぎは健康によくないのだ。

 そう考えていたら、もういい加減こまかいカロリー計算に固執するのはやめようと思った。数字にこだわるよりも、最初に決めたルールどおり、食事は半分。夕食後は食べない。なるべく体を動かすことだけ心がける。ルールを守れない日があっても、取り戻そうとするような無理をしない。気楽に行こう。

 と言ったそばから、また数字の話。2万歩ウォーキングできた日は、運動で1000kcal、基礎代謝1500kcalをたして2500kcalまでは現状維持の範囲内。3回にわけても1食800kcal。これはけっこう重たい食事にあたる。ルール通り食べる量を控えていれば、十分ダイエット効果はあるはずだ。

 第3週は12月12日金曜日から18日木曜日までの7日間。この週は週末を家で過ごした。家で酒を飲みながら夕食を食べると、どうしても量を控えるのが難しい。だから、土曜日3000kcal弱も飲み食いしてしまったから、日曜日はすこし我慢。家にずっといたせいでウォーキングもできなかったしね。

 ところが、この“すこし我慢した”反動で、仕事がちょっとキツかった月曜日は帰宅してから我慢できずに酒を飲んでしまって、2000kcalを超えていた。1日の許容範囲ではあるけど、週末を通じての摂取と消費のバランスとしては食べ過ぎ。火曜日以降もカロリーは控えめにしていたが、酒はやめられなかった。平日の晩酌はすなわち夕食後の飲食になる。そのかわり、毎日2万歩以上のウォーキングを守り、7日間で2kgの体重が減っていた。

 第3週の12月12日〜12月18日は体重変化が76.0kg→74.0kgとなった。

 つづいて第4週。これが冒頭でも問題視したクリスマス週間。なにしろ忙しい1週間で12月19日金曜日から25日木曜日までで家に帰ったのは日曜日の夜だけ。つまり1週間で3回しか家で食事をしなかった。あとはカロリー計算しながら外食したり、コンビニの弁当やスーパーで食材を買った。

 摂取カロリー自体はそれほど多くなかったはず。ところが体重はほとんど減っていない。運動が足りなかったのが原因だろうか。家に帰れないと運動による消費がいつもの半分以下になる。食べるのを控えているとはいっても、運動できていればの話。寝ないで仕事をしている時間にかなり間食として食べ物を口に入れている。カロリーの問題ではなく食べ方がよくないようだ。

 いろいろ調べてみるとやはり食事の摂り方が正しくない。

 習慣として夜遅くまで仕事をする反面、朝はゆっくりで朝食と昼食をまとめて1回にしている。2回分の量を食べるのではなく、朝昼兼用で1食。しかも量を減らしている。たしかにカロリーはおさえられるが、血糖値が低くなる。しかも、食事の間隔が長くなるので低血糖状態が長時間続き、体が筋肉を分解してブドウ糖を作り始めるというのだ。筋肉が分解されると筋肉量が減ることになり、代謝量も減って痩せにくい体になってしまう。また食事回数が少ないと脳が飢餓状態と勘違いして、体が体脂肪の消費を少なくし、貯め込もうとするという。

 また、夜遅くまで起きている時に間食するのが、なぜ太るかというと夜間は副交感神経が優位に働き、エネルギーの消費がおさえられ、食べても消化されにくく体脂肪として蓄えられやすい。

 さらに、食欲には満腹中枢を刺激して満腹感を感じさせるレプチンと、食欲中枢を刺激して食欲を増進させるグレリンという2つのホルモンのバランスが関係している。このバランスが睡眠不足によって崩れ、レプチンが減りグレリンが増えるのだという。実際、日本人男性の肥満を調べたある研究では、睡眠時間5時間未満のグループは5時間以上睡眠をとるグループに比べて肥満が多いという結果が出ていると言われる。

 つまり、忙しくて寝る暇がないことは、肥満の原因になるわけだ。ストレスも同様だ。

 デキる男は効率よく仕事を片付けて無駄な夜更かしはしない。そして早起きで3食べて太らない。忙しくて寝る暇がないと自慢げに言い、肥満している男は仕事のできないヤツということだ。

 夜更かしの人が一様に太っているわけではないけれど、太りやすい生活スタイルであるというのが一般論である。

 第4週の12月19日〜12月25日は体重変化が74.0kg→73.5kgとなった。

 誤差の範囲と言われても否定できない。いや、しかし長い期間でなだらかに減量し、最終的に目標を達成する事が望ましいのだと自分に言い聞かせて、やはり食生活だけでなく生活すべての習慣を見直す必要があるのだと、ようやく悟って今年は終わる。

About 樋口琢生 (29 Articles)
東京生まれ。1989年より早稲田編集企画室ルポ班に在籍。週刊誌記者、ガイドブック編集、単行本制作などに携わる。登山、キャンプ、カヌー、自転車などアウトドア全般が趣味。