─臓器移植ガイド─ [16] 6. 誰の目にも異常な医者② 2016/12/24 「完全な死後かどうかがポイントだが、恐らく心停止させる前に肝臓にもなんらかの処置を行っているんじゃないか。それによって大阪から九州まで運ぶ時間を確保したと考えるべきだろう。彼らにトリックがあったとしても、医学の進歩に貢献 [...続きを読む]
移民都市・深圳をゆく その6「古くて新しい、深圳最大の繁華街──東門」 2016/12/13 1980年に経済特区として誕生した深圳には「古い街並みというものがあまり存在しない」と前回書いたが、まったくないわけでもない。6700年前の新石器時代にはこの地域に人が住み始めており、紀元前3世紀前半の秦朝の時代にはこ [...続きを読む]
─臓器移植ガイド─ [15] 6. 誰の目にも異常な医者① 2016/12/09 麻生にはこのSセンター所長のドナー提供にかける情熱が理解できなかった。他にも二人ほどドナー提供に熱心な救急センター所長がいるのだが、いずれも関西の施設だった。一般に関東以北の救急医はドナーを出すことに非協力的といわれる [...続きを読む]
─臓器移植ガイド─ [14] 5. 脳死移植の現実と対峙③ 2016/11/28 麻生はなぜか安心した。 それにしても、脳死といえばほとんどが交通事故などによる頭の障害を持った者という先入観が世間にあり、気管支喘息患者の脳死に気づいたのは自分が最初と思っていただけに、微妙な別の驚きがあり、胸騒ぎは [...続きを読む]
─臓器移植ガイド─ [13] 5. 脳死移植の現実と対峙② 2016/11/21 専門医の素早く的確な手技を見ながら、麻生は自分も移植医を目指した日を思い、ドナーを出すことに抵抗を感じる気持ちを叱りつけてみたが、うまくいかなかった。 結局、麻生が移植そのものをあいまいにしか理解し切れていないからだ [...続きを読む]
─臓器移植ガイド─ [12] 5. 脳死移植の現実と対峙① 2016/11/12 ’93年3月末の木曜日午前3時過ぎ、入院中の患者の脈が弱くなった。麻生は一時退出させた家族を中に呼ぶように指示した。患者はまだ21歳の学生で、買ってもらったばかりの車を飛ばして事故を起こし頭を強打した。麻生の目から見る [...続きを読む]
移民都市・深圳をゆく その5「一気に大都会に発展した街並み」 2016/11/07 経済特区に指定されてからわずか30年あまりで、人口3万人の漁村から中国第4の都市にまで発展した深圳。千年以上の歴史を持つ他の都市とは異なり、古い街並みというものがあまり存在せず、ほとんど何もないところにどんどん街を作っ [...続きを読む]
─臓器移植ガイド─ [11] 4. トルサード・ポアン④ 2016/11/01 〜これまでのあらすじ〜 麻生芳人70歳、10年前まで救急医療センターの長だった。麻生が45歳で南東北救急医療センターの前身だった公立病院の副院長になった冬、仙台の学会に出席するという旧友の中田秀雄が麻生の家に泊まるこ [...続きを読む]
vol.10「ラッシュはつらいよ! 時代は変われど変わらぬ満員電車のストレス」 2016/10/31 ひさびさに朝の通勤ラッシュを体験。高校生のころは毎朝、満員電車に乗って通学していたが、あのころに比べればずいぶんマシになったのだが……。 あの1970年代の通勤通学の混雑ぶりというのは、とにかくすごかった。埼玉県の郊 [...続きを読む]
突然子育てエッセイ──いつか過ぎ去る「送り迎え」の日々 2016/10/20 “送り迎え”というのは小学生以下の子供を持つ親にとって、生活の主要なテーマのひとつであろう。 「もうひとりで行かせればいいだろう」 娘を通わせたバレエのレッスン場が遠方に変わってしまい、日曜日のたびに送って行くのが大 [...続きを読む]